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sonyのウェアラブルデバイス、wean wristをオメガのヴィンテージウォッチに装着されたいとの事で、
wenaのスペアの駒を加工して装着できるように加工しました。
色々な幅のジョイントの駒があれば、色々な時計に装着することはできますね。
wenaの詳しい性能は下記リンクからご確認ください。
http://wena.jp/index.html
22mm幅のブレスレット形状ですが、ヴィンテージウォッチは16~18mm幅のラグが多いので、
腕時計用としてはもっと幅が狭い機種の選択肢が合ったり、
駒部の構造を細長くして、革バンドの内パッド部の代わりに差し込み、
その固定はネジ留めで容易に脱着できる体裁にした仕様もあれば、
革バンドユーザーの人にも楽しめる商品になるのかな、とか思ったりしました。
UNIVERSALの音叉時計の修理と裏蓋作製です。
機械の不動は爪の設定具合が主な原因で、回路では無くて良かったと思います。
機械固定方法が、機械中央に板バネが取り付き裏蓋に押しつけ固定する方法でしたので、
ガラスを嵌め込んだ裏蓋に替えるため、
ケース側面に2箇所スリットを入れ、固定板とネジで固定する方法に変更しました。
部分的な溝入れには、ディスクタイプ CBNバーをボール盤等と一緒に使うと簡単です。
電池は1.35vが適正の機械で、現行の酸化銀電池より弱い電圧設定の機械です。
現行の電池を使用した場合は音叉の振動幅が大きくなるので、
ツメの設定によっては歯車を送りすぎる現象が発生します。
送りツメと止めツメの設定で、送りを正す事もできましたが、
許容範囲が狭く、少しでもズレると送りが狂い安定的で無く、
推奨されない位置設定でもあるので、ツメ設定で対応するのは止めました。
1.35vのAccucell-1という抵抗付きの電池が流通しているのですが、
抵抗回路とスペーサー分の容量が損なわれ長く電池が持ちません。
機械自体の回路を改造したら良いのだろうけれど回路は触りたく無いので 、
電池押さえバネの裏にAccucell-1の抵抗回路を張りつけ、344(SR1136SW)を使用する体裁にしました。
カプトン粘着テープで固定と絶縁の処理をしているだけなので外すのも簡単です。
外から見えないので邪魔にはなりません。
少し変わった時計があったので掲載してみます。
竜頭が無く、ベゼルを回転させて手巻きと時刻合わせを行う構造になっています。
ETA2892-2がベースキャリバーで、上記のための機構モジュールを文字盤との間に挟む構造で、
昔のHARWOODのハーフローター式のものとは違う方法でした。
こういう時計は好みかも。
比重は16.65と重く、黒色で耐食性がとても高い金属のタンタルです。
金と同じく紛争鉱物にしていされている高価なレアメタルです。
体液と反応しない金属とされているため、人体内用の医療材料にも使われる素材です。
展性は優れているが切削加工に難がある素材として有名なので、
加工性の確認のため、まずは簡単な指輪を制作しました。
旋盤での加工は、硬いが柔らかく剥がれづらいといった感触でした。
時計ケースの際、ねじ切りができるか心配です。
PATEK FHILIPPEの手巻機械に合わせて、ステンレス製のスクリューバックケースを制作致しました。
胴体厚みは6mmです。
ラグは接地しておりますので、机に置いた際に裏蓋が接触致しません。
文字盤側・裏側、共にサファイアガラスを使用しております。
昔の懐中機械に合わせて、取り外し可能なワイヤーラグのケースと、
合わせて、円錐頭形状の防水竜頭を製作致しました。
SUS317L製簡易防水ケース / 文字盤側曲面ミネラルガラス / 裏蓋側ミネラルガラス 仕様です。
ROLEX ref.1803用に18金無垢で裏蓋を作ってみました。
やはり、18金無垢のケースには18金無垢の裏蓋ですね。
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ある程度までワックス/キャストで進めて、旋盤で仕上げました。
機械に合わせた懐中用ケースの製作のご依頼を受けていましたので、その紹介です。
いつの時計だろう…。大きいなぁ。
SUS317L製 両面曲面ガラス風防の両面スクリューケースです。
機械に合わせたケースの製作のご依頼を受けていましたので、その紹介です。
セイコー初期の腕時計用機械のものです。
SUS317L製 曲面ガラス風防のスクリューバックケースです。
機械に合わせたケースの製作のご依頼を受けていましたので、その紹介です。
ダボ押しの機械のため、側面にボタンを付けました。
SUS317L製 プラ風防のスクリューバックケースです。
機械に合わせたケースの製作のご依頼を受けていましたので、その紹介です。
文字盤を外してご使用されたいとの事でしたので、このように仕上がりました。
素材はステンレスSUS317L、両面ミネラルガラスのパッキン圧入れ留め、
本体厚み6.7mm厚のスクリューバックケースです。
机等に置いた際に腹打ちしないよう、ラグを地に足着くようにしています。
先日、針の手入れのご依頼がありましたのでその仕事の紹介です。
ブルースチールに若干のサビが見られ、蓄光塗料は黒ずんでいました。
針のサビ取りのための研磨によって、青色の酸化皮膜が失われたので、
アルコールランプの熱で青焼きを行い、針の枠内に蓄光塗料を入れて作業終了。
青焼きの針はアンティークの雰囲気が良く出ていいですね。
ステンレスとかチタン等、加工する時に便利なスローアウェイバイトとチップ。
ホルダーは、
C08L-STUPL 08-10
C08L-STUPR 08-10-AS
チップは、
TPGH080204L
TPGT080201
お勧めです。
ステンレスはSUS316Lや317Lが、装飾品に向いているかなと思っていましたが、
最近は高機能材も良いかなと思います。
そこでステンレスの大手製造会社、新日鉄住金ステンレスのNSSC270を使用する事にしました。
同社NSSCシリーズの資料がありましたので、
PDF(クリックしてください)になりますが、宜しければご覧ください。
耐食性のみならず強度も優れているので安心して使用できそうです。
数値をみてもわかりますが、
通称にスーパーステンレスと付けられているので、機能もスーパーなのだろうと思います。
今後の鋼材の開発発表がとても楽しみです。
ステンレスやチタンやATS34等の鋼材を糸鋸で切る際、刃の選択と切削補助剤の選択は重要です。
彫金やシルバーアクセサリーの制作をしていると有名なのは、バローベやアンチロープだと思います。
しかし、これらは鋼材切削にはむいていません。
バローベの方は、パッケージにラメが付くまではそこそこ使えました。
ラメ付きのパッケージに変わったとたんに使えなくなったのですが、
原因としては、日本向けの製造工場が変更された影響だそうです。
今の所、使えると思っているのはゴールドシュネッケです。
試してみてください。
切削補助剤はロウに切削油を混ぜたものが手軽で効果があります。
切削油はステンコロリンが良いように思いました。
結果としては、ステンレスと似たような結果でした。
先ずは神戸製鋼/KOBELCOに問い合わせてみました。
神戸チタン規格でKS100とかを使ってみたかったのですが、
現在は受注製造のみで、流通用の製造は2種純チタンと合金では64チタン(TI6AL-4V)がメインということでした。
一昔前は流通用に各種製造していたそうです。
次に大同特殊鋼にも問い合わせました。
色々合金開発に長じている所のようで、
ホームページにて各種鋼材を切り売りしていると書かれていたので期待していましたが、
この頃聞いた時期の製造は神戸チタンと同じようなものでした。
2種純チタンは加工性も良く、アクセサリー等にも制作しやすいと思いました。
ただしロウ付けが困難で、銀細工のようにはいかないようです。
64チタンはヤスリも滑るし糸鋸の通りも悪く、純チタンよりは難削材でした。
こちらは純チタン/チタン合金の構成成分表です。
神戸チタンのものですが参考にどうぞ。
時計のケースを作る際、ステンレスを使おうと思い調べました。
スペック表を観て、まずたどり着いたのがSUS317LN。
317LNはオーステナイト系高強度の低炭素鋼で、耐食性も高いステンレスです。
構成成分表はこちら(pdf)です。
鋼材メーカーに問い合わせをしましたが、汎用流通用には製造されていない鋼種のようでした。
小ロットで何千万円といわれました。無理です。
窒素を含有するN系はどうやら、汎用流通用には製造されていないようでした。
ですので流通用も高く耐食性も高いSUS316Lを選びました。
316Lは316に比べ、ちょっと柔らかい鋼種です。
L(low carbon)は低炭素鋼で耐粒界腐食性が高い鋼種で、曲げ等の加工硬化を与えない限り非磁性です。
変態点を超す加熱と冷却の熱処理でのマルテンサイト化はできません。
耐粒界腐食性は、溶接等を行った際に金属が高温状態になった後の耐食性の低下を軽減できる性能です。
時計の裏蓋には大抵この金属が使われています。